三浦雄一郎さんの遠征に同行してチベットのシシャパンマ(8027m)の麓まで行ってきました。ゼネスト、デモ、外出禁止令と交通がマヒ状態のネパール国内をヘリで移動してコダリからチベットに入りました。高所に慣れるトレーニングの為にニエラムという街に4日間滞在しました。今回の登山隊の隊員はわずか4人です。標高3800mのニエラムで私を加えた5人は良く食べ、結構きびしいトレーニングをこなし楽しく快適にすごしました。
三浦さんは北大のスキー部出身で70年のエベレスト大滑降の時は多くの北大山岳部OBが三浦さんをサポートしました。三浦さんが書かれた北大や北大山岳部のおおらかで自由な様子に憧れ私は札幌にむかいました。そして70年スキー隊の副隊長だった先輩に紹介されて入社した会社は、三浦さんを撮り続けていたカメラマンが社長でした。私の人生に三浦さんの影響は少なくありません。
三浦さんの冒険の素晴らしいところはスキーとか登山という枠に囚われないユニークな発想とプロフェッショナルな姿勢にあると思います。三浦さんの過去の冒険的スキーや高齢での高所登山は人類の未知の領域へのチャレンジといえます。一種のパイオニアワークです。
4月14日寒いシシャパンマTBC(テンポラリーベースキャンプに到着しそこで2日間インタビューや山の姿を撮影し私は帰途につきました。
2006年 毛利立夫