知床
この2月と4月に知床でのロケに行く機会がありました。2月には流氷を狙いました。オホーツク海に面したウトロ側ではびっしり接岸した流氷を撮ることができましたが、羅臼側ではあまり流氷がきておらず、以前撮影したような知床連山をバックにした流氷とオジロワシやオオワシの映像をうまく撮る事ができませんでした。去年も流氷があまり来ていなかったとのことですが、案内してくれた船頭さんも言うように即地球温暖化の影響と言うにのは早計なのでしょう。昔もこういう年はあったということです。
4月にはやはり船で羅臼から海岸線を岬にむかって進み途中アザラシやトドを撮影しました。岬ちかくでは、海岸をウロウロしているヒグマをみつけました。特別に許可をもらっていたので岬の船着場で上陸しました。「地の果つるところ」知床岬には8年前の3月にテレビ朝日のニュースステーションのロケで羅臼岳から10日間かけて縦走した時以来です。
知床の山なみを撮るために知床峠をはさんで羅臼岳のとなりある地西別岳に登りました。北海道にはよくあるのですがこの山には道が無いので雪のある時期にしか登れません。もちろん雪の時期に登る人もごくわずかです。案内してくれた羅臼山岳会の佐々木泰幹さんは学生時代の仲間の遭難、ニュースステーションのロケとお世話になっている、知床の山を知り尽くしたベテランです。私にとって久しぶりの山スキーです。晴天のなか真っ白な大斜面をスキーでジグザグに登っていくのは最高です。頂上からはオホーツク海と太平洋に挟まれた羅臼岳から硫黄山の絶景を撮影することができました。
2007年 毛利立夫